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はじめに

  少子高齢化、核家族化などが進展する中、すべての教育の原点である家庭教育は、子どもの人格形成の基盤を育むものでありますが、近年、子育ての悩みや不安を抱く親(保護者)の増加など、家庭の教育力の低下が指摘されています。

  また、地域社会における人のつながりの希薄化により、地域の在り方やその機能が変化するなど、地域の教育力の低下も指摘されています。

  本県では、「第二次宮崎県教育振興基本計画」施策の目標Ⅴにおいて、「生涯学習推進体制の整備」の方向性を示しています。

  この中で「各ライフステージにおける学習活動の充実」、特に「成年期における教育」の充実を図っていくことは、各個人の資質・能力を向上させるだけではなく、持続可能で活力ある社会構築への原動力となり、生涯学習社会の推進においても重要であると考えます。

  平成24年度当初、成年期における生涯学習の取組は、市町村や社会教育関係団体との連携・支援により進めていましたが、県が直接展開していく施策・事業の構築や高等教育機関(大学等)との連携について検討する必要がありました。

  このような状況を受けて、県教育委員会から「成年期における今後の生涯学習施策の在り方について」の諮問を受け、審議を進めることとしました。

  平成24年度から25年度は、「成年期における継続性・実効性のある生涯学習施策はどうあるべきか」という視点から、次世代を担う子どもの育成に大きく寄与する「成年期における親の学び」について審議し、「答申の中間まとめ」に取りまとめました。

  これについては、平成26年度「地域ぐるみでの『子育て・親育ち』応援事業」として事業化されました。その核となる取組として、「みやざき家庭教育サポートプログラム」が作成され、現在、県内各地で、本プログラムを活用した講座が実施されているところであります。

  平成26年度から27年度は、「県内高等教育機関と連携し、県民の『学習の場』の充実を図ることができないか」という視点から、高等教育機関(大学等)と連携した「地域社会を支える人財づくりにつなげる学び」について審議を重ねてきました。

  これについては、生涯学習・社会教育支援機能を新たに有した県教育研修センターを活用して、今後、地域社会を支える人財づくりにつながる学びを県民に提供していくことが期待されるところであります。

  最後に、本答申が本県の生涯学習振興に寄与するよう願うとともに、御尽力いただいた関係各位にお礼申し上げます。

平成28年6月
宮崎県生涯学習審議会
会長 岡林 稔

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