4.現状と課題

4.子どもに関する問題

(1).現状と課題

我が国は物質的には豊かになり、生活の利便性が向上する一方で、生活体験や自然と触れ合う機会が減少したことにより、子どもたちに生命や自然に対する畏敬の念、我慢する心や物を大切にする心が育ちにくくなっています。

また、家庭や地域の教育力の低下によって、子どもに対して規範意識や社会性、共生の心を育てにくい環境になっています。

少年による犯罪は、全国的に多発しており、質的にも凶悪化・粗暴化するとともに、親や同居人による虐待件数や、犯罪に巻き込まれて生命を奪われたり、被害を受けたりする子どもの数も年々増加の傾向にあります。出会い系サイトやテレクラ、援助交際等の売買春行為や低年齢化の傾向にある薬物乱用など、子どもたちの健康や福祉を害する犯罪が多発しています。また、インターネット上では、児童ポルノ、露骨な性描写、暴力・残虐シーンなどの有害情報が氾濫しています。

このような状況を踏まえ、我が国では、平成16年に「児童虐待の防止等に関する法律」の一部を改正し、児童虐待の定義が見直されるとともに、通告対象の拡大や虐待を受けた子どもに対する支援などが追加されました。

宮崎県においても、我が国の動向を踏まえるとともに、昭和52年に制定した「宮崎県青少年健全育成条例」の適正な運用などにより、子どもたちが健全に成長できるような環境づくりに努めています。また、平成14年に「ひむか青少年プラン21」を策定し、「新次代を切り拓く 心豊かでたくましく 行動力に富んだ青少年」の育成を掲げ、その実現に向けた施策を推進しています。

健やかな子どもの成長のためには、家庭、学校、地域社会が互いに連携を図りながら、それぞれの教育力を高め、その力を十分に発揮することが求められます。また、大人は、子どもたちを健全に育てていくことの大切さと責任を再認識し、子どもの人権の尊重及びその保護に向けた取組を積極的に推進していくことが求められています。

(2).指導の在り方及び配慮事項

社会教育においては、子どもたちが心豊かに成長していけるよう、子どもの人権が大切にされる地域社会づくりに努める必要があります。

そのためには、各種学級・講座等の機会において、人権尊重を基調とする学習を充実させ、日常生活の中で周囲の大人が子どもの人権を尊重し、子どもの人権感覚を育てていくことが肝要です。

指導においては、以下の点に配慮することが必要です。

  1. 学校や関係機関との連携を図り、子どもの人権に関する正しい理解と認識を深める教育の機会の充実に努める。
  2. 大人が子どもと接する日常の場面で、子どもの個性や発達段階に配慮し、一人一人を大切にした対応ができるようにする。
  3. 家庭、学校、地域社会が連携し、それぞれの場において子どもの人権を守り、人権感覚を育てる取組が効果的に行われるようにする。
  4. 大人が自らの人権感覚を高めることが、子どもの人権感覚を育てることにつながることを認識し、自らの資質の向上に取り組むようにする。
  5. 子どもたちが、豊かな人間性と社会性、創造性を身に付けられるよう、社会体験や自然体験などに積極的に参加できる環境づくりに努める。
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