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「えびの学」における郷土芸能学習

学校支援地域本部名 飯野地区学校支援地域本部
学校名 えびの市立飯野小学校 対象学年 6年生
支援活動分野 学習支援活動(総合的な学習の時間)

1.活動の概要

飯野小学校では、平成20年度から「えびの学」の取組の一環として、えびの市に残る伝統芸能(飯野麓地区に伝わる「輪太鼓踊り」)について、実技を通した学習に取り組んでいる。

指導者は、飯野麓地区輪太鼓踊り保存会(濱田喜八郎会長、20名)。会員は、多忙な仕事の合間に、数名が交代で指導に当たっている。指導を受けるのは6年生全員で6月中旬から約3ヶ月間にわたり一生懸命練習し、その成果を秋季大運動会で発表している。飯野小学校の伝統として順調に育っている取組の一つである。

2.活動上の工夫や配慮等

全ての児童が身に付ける太鼓や矢旗は、保存会の指導のもと、過去の6年生児童や職員で製作したものである。これを引き継いで、修理をしながら活用してきている。太鼓の胴に当たる部分は直径30cmのビニールパイプを、また皮に当たる部分は段ボールを利用して作るなどアイデアが生かされている。自作ながらも、学校周辺に心地よい音色が響き渡るような素晴らしいできばえである。

また、運動会当日にも、衣装等の着付をはじめとした発表準備について保護者が手伝うなど、全面的な支援体制も整っている。

3.活動の成果や感想

太鼓や鐘の音が響きだすと、地域住民が一人、二人…と、練習の様子を見に運動場の傍らに集まってくる。このような、地域の声援も受けながら練習を重ねることによって、児童は郷土に伝わる芸能への関心を高めるとともに、踊りの技術を年々向上させてきている。

本年度は、予定していた練習期間中に口蹄疫が発生し、秋季大運動会で発表ができなかった。そこで、急遽11月の「飯野っ子フェスタ」で取り組むことにした。練習期間が短かったにも関わらず、6年生は見事な発表をし、保護者や地域住民に大きな感動を与えることができた。この取組を絶やさなかったことによって、学校と地域社会がさらに緊密になったと感じた。

このように保存会では、学校との連携を通して地域に伝わる郷土芸能を守ってきている。
今後、文化庁の補助事業である「子ども教室」に取り組むなどして、地区単独で伝承活動を実施するために、後継者の育成が急務となっている。

活動風景

クラブ活動風景1
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